アカデミックレストランレポート: 2009年2月

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2009年2月

1/24アカデミックレストランin vodacoa 大阪

日時】2009年1月24日(土)18:00~20:30
【会場】RESTAURANT vodacoa
【テーマ】ほっこり味わう冬野菜~甘みが凝縮された冬野菜をシンプルに味わう~
【講師】シニア・ベジタブル&フルーツマイスター 高橋 昇さん

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一段と冷え込みの厳しくなったこの日。御堂筋を冷たい風が吹き抜けます。
オフィスビルの立ち並ぶ筋を入ったところに、vodacoaの、こぢんまりと温かな光が目に入りました。近づくと、入口には、木箱に入ったさまざまな冬野菜たち。
柔らかな光に照らされ、シンプルな内装の店内へ入ると、スタッフの方々が温かな笑顔で迎えて下さいます。
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高橋さんのご挨拶で始まった、今日のAcademic Restaurant in vodacoa。
人懐こい笑顔で、高橋さんが、場を和ませて下さって、いよいよスタートです。
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大根とゆずのカクテル
まずサーブされたのは、淡い黄色のシフォンのような、大根とゆずのカクテル。
グラスの淵に集まっているつぶつぶは、ゆずの皮をすりおろしたものとのこと。
口にすると、大根の風味は控えめで、ゆずの柔らかな香りが広がります。
軽い味わいで、これから供されるお料理へと期待が膨らみます。
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天王寺かぶらとはまぐりのカブラチャウダー
ウェルカムドリンクのあとは、外の寒さに冷えた体を、ほっと解き放ってくれる、温かいスープです。
なにわ伝統野菜の一つ「天王寺かぶら」と、春を告げる蛤のマリアージュ。
温かみのある白いスープに映える、緑のソースは、かぶらの葉から作ったものとのこと。
緑のソースだけを頂くと、しっかりと濃く、やや苦みが感じられて、スープへのアクセントになっています。かぶらの甘みと、とろりとした舌触りが、優しい味わいです。
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富山県氷見産の寒ブリのマリネ 紅芯大根とうるいのサラダ仕立て クリスタルリーフ添え
続いて、緑と赤紫のコントラストが美しい一皿。
釣りもご趣味だという高橋さんからは、寒ブリについてのお話や、釣りでの楽しいエピソードも飛び出し、会場は笑顔に包まれ、和気あいあいとした雰囲気になっていきます。 
表面にキラキラとミネラルの水滴をまとっているのは「クリスタルリーフ」。
「クリスタルリーフ」は、アイスプラント、バラフなどとも呼ばれる、新顔野菜の一つです。
この日、初めて召し上がる参加者の方も多く、水滴がうっすらと塩気を含んでいることに驚く声も。
さらに、山菜の一つである「うるい」は、さくっとした歯触りの良さと、つるんとしたヌメリがあり、面白い食感に、各テーブルの会話も弾んでいました。
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北海道産殻つきホタテのオーブン焼き 菜の花のソース
サーブされてすぐ、ホタテの身の厚さに感嘆の声が上がります。
身はしっかりと締まって、口に入れると、甘みが押し寄せてくるよう。
肝もぷりぷり、ふっくら。鮮度が良いためでしょう、いつもは敬遠してしまうホタテの肝も、この日はとても美味しく頂くことができました。
菜の花はアブラナ科の花。キャベツ、ブロッコリーなどもアブラナ科ということで、様々な菜花を楽しめる、といったお話も、高橋さんから伺いました。
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大根4種 食べ比べ(田辺大根・紅しぐれ・青首大根・紅化粧大根)
ここで少し趣向を変えて、冬野菜の代表である大根の食べ比べが行われました。
普段私たちが目にする「青首大根」、なにわ伝統野菜である「田辺大根」、絣のような模  様が美しい「紅しぐれ」、 そして、皮が鮮やかな赤色をした「紅化粧大根」の4種類です。
この日は、vodacoaに美味しい野菜を提供していらっしゃる、安田農園(大阪府茨木市)ご夫妻も来て下さり、収穫した大根をお持ちくださいました。
「田辺大根」は別名「ねずみ大根」とも呼ばれる、ころん、と小さめの可愛らしい形。参加者の中には、以前「田辺大根」を食べたときのイメージを覆す、甘くてきめ細かな肉質に感動したという方も いらっしゃいました。
安田農園さんによると、「田辺大根」は12月はまだ辛く、今頃になると甘みを増すとのこと。食べ頃に食べる、という基本の大切さを、実感する場となりました。
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安田農園さんの人参
大根の次は、安田農園さんの人参が各テーブルへ。
今度は、なにわ伝統野菜の一つ「金時人参」と、おなじみの西洋人参が並びます。
「どうぞそのまま味わってください」という高橋さんの声で、ぽりぽり、と人参を齧りながらのひとときです。
ここで、二股人参ができる理由を、安田農園さんが説明して下さいました。
実は、土壌に大きめの有機物があると、その栄養を得ようと、人参が有機物を抱え込もうとするため、とのこと。植物としての知恵に、参加者一同、感心しきりでした。
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アンコウとアンキモとポルチーニ茸の冬キャベツ包み
生野菜を十分頂いたあとは、メインディッシュ。
シェフが、良いものを提供したいと、予定よりも奮発してしまったというアンコウの冬キャベツ包みです。
アンコウのあっさりとした白身と、こっくりとろけるアンキモに、あちこちから、うっとりと唸る声が。
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vodacoaおすすめのデザート
(人参のタルト、春菊のスポンジケーキ、丹波黒豆ときなこのクリーム、日向夏のジェラート)
締めくくりはデザート3種。楠本シェフからは、感じて頂きたい味わいをご自分の中で明確にイメージし、それに合わせて、デザートの組み合わせ、甘みと酸味のコントロール、温度などのバランスを大切に考えている、というお話がありました。

講師の高橋さんは、ベジフルのお話に留まらず、家庭でできる調理のコツや、魚の魅力など、幅広く「食を楽しむ」という視点から、和気あいあいとした雰囲気を作って下さいました。
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そして、Vodacoaの楠本シェフからは、美味しいものを楽しんで食べて頂きたいという思いが、一つ一つのお料理からも、そのお言葉からも、温かく伝わってきました。

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冬野菜を存分に味わうに留まらず、「楽しい時間を食べる」という意味で、心も体も、ほっこりと癒された
今回のAcademic Restaurant in vodacoa だったように思います。
楠本シェフ、Vodacoaのスタッフの皆様、高橋さん、安田農園さん、協会スタッフの皆様、
素敵なひとときを、ありがとうございました。

ベジタブル&フルーツマイスター 渡邊留美 ***************************************
仕事の傍ら、大好きなベジフルをもっと知りたいと思い、資格を取得。
昨年末、信念を持った素敵な農家さんをクローズアップしたい、とHPをOpenしました。
生活者の方々と一緒に、ベジフルに隠されたストーリーやヒストリーを楽しんでいけたらと思っています。
HP  「Vegefru-Essence=農家さんのココロ=」→http://www.vegefru-essence.com
Blog「ベジフルな、おはなし」→http://vegehappy.exblog.jp

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