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アカデミックレストラン Vol.14 at やさい家めい

テーマ:京野菜で春を楽しむ
日時:3月31日(月) 18:30~21:00
場所:やさい家めい (表参道ヒルズ 本館3階)
講師:渡邉明さん(AWkitchenオーナーシェフ)
    KAORUさん(ベジタブル&フルーツマイスター)

 満開の桜に彩られた街並み。
時折浴びる桜の花びらのシャワーに春の訪れを感じ、心が弾みます。

今回の開催場所は、表参道ヒルズにある「やさい家めい」。Awkitchenの姉妹店。
旬の野菜を堪能できる和のテイスト豊かな創作料理が楽しめます。

 テーマは、「京野菜で春を楽しむ」。
京都の伝統文化・気候風土・肥沃な土壌・名酒を生む良質な水が育んだ趣ある野菜を使った料理で、
渡邉シェフはどんな春を感じさせてくださるのでしょうか?

【食前酒・桃のシャンパン】
まずは食前酒。桃の節句をイメージして。桃の香り豊かな甘いお酒。

【農園バーニャカウダー】
1_6やさい家めいの人気メニュー。
氷の上に生け花のように飾りつけられた生野菜に特製バーニャカウダーソースをつけて。
アロマポットのような器で温められている熱々なソースは、アンチョビ・にんにく・生クリームが絶妙なハーモニーを奏でています。何につけても合いそうな味でした。
 驚いたのは、生野菜の中に菜の花が含まれていた事。
花菜と呼ばれる京都産の菜の花。他の産地との違いは「軸の柔らかさ」。
しかし、いくら柔らかいといっても、生で食べられるとは思いませんでした。

【お野菜五景】
2_7京みず菜と鴨の山葵あん
九条葱と焼き帆立の辛子酢味噌
菜の花と大徳寺麩の白和え
小松菜とえのき茸の煮蒸し
焼き伏見唐辛子の梅肉和え

小皿に盛られた料理5種。京野菜の色々な味わいを楽しみます。
京菜とも言われるみず菜は、京野菜の代表格。肉や魚の臭みを取る働きがあるので、
サラダ素材としてだけでなく煮物・鍋物にも活かせるそうです。

大徳寺麩は、生麩に醤油やみりんなどで味付けして油で揚げたもの。
精進料理でよく使われます。茶褐色でゴツゴツしたイメージがある大徳寺麩が、
洒落た一品に仕上がっています。
 京都産の小松菜は、シャキッとした歯ごたえ・柔らかさ・甘さを兼ね備えた逸品でした。
京都で野菜を栽培すると他産地とは一味違ったものになる場合があるそうですが、
これはその典型例といえるでしょう。

【京芋のすり流し生うに添え】
3_4 すり流しは、例えて言うなら和風ポタージュ。うにのコクと京芋が意外に合っていました。

【尼鯛と聖護院かぶの吉野蒸し】
4_3   西京漬けや干物にすると美味しい白身魚であるアマダイ(甘鯛)。
丸みのある頭が尼さんに似ているので、尼鯛と表記されることもあります。これに京漬物の代表格「千枚漬」の材料である聖護院かぶを合わせた蒸し物。上品な味わい。ダシに吉野葛を混ぜてとろみをつけ、料理が冷めないよう心遣いされています。

【焼き物】
5_3丹波産筍の木の芽味噌焼き
万願寺唐辛子の海老真丈揚げ
山の芋金団酢橘釜

グリルした筍を木の芽の香り豊かな味噌とともに。鮮やかな盛り付けに感嘆の声が上がります。
京たけのこの美味しさは、徹底した竹やぶ管理と農家の技術の賜物です。
じゅうたんのようにフカフカになるよう竹林を手入れして筍の生育環境を整え、
筍が地表に顔を出す前に見つけて傷をつけないように掘り起こす技術が、
(bec.筍は、少しでも地表に顔を出すとエグミが出る)、刺身でも食べられる筍を育てます。
農家の努力に思いを馳せながら京たけのこ食べると、また違った味わいを感じるのではないでしょうか。

【飯物】
6_3筍と京花菜とかまあげしらすの蒸籠飯
味噌汁粕仕立て
香の物

 釜揚げしらす・花菜・いくらをたっぷりのせた贅沢な筍ご飯。そして、酒粕を合わせた味噌汁。日本有数の酒処・伏見がある京都には、酒粕を使った料理が古くから親しまれているそうです。
 香の物は、すぐき漬。カブの一種である「すぐき」。大根を短くしたような形で、長さは20cmほど。これを塩で漬け込み、漬物樽の中に長年住み着いている乳酸菌で発酵させることで、味わいのある酸味が生まれます。千枚漬・しば漬と並ぶ冬の京都の代表的な漬物です。

【甘味五景】
7_2果物(苺・キンカン・ベビーキウイ)
くずきり黒蜜添え
菜菓茶

 3種の果物。そして、なめらかでひんやりした食感のくずきりをミネラル豊富な黒蜜とともに。 菜果茶は、ローズヒップ・ハイビスカスのハーブをベースに数種のドライフルーツをブレンドしたフルーツティー。ドライフルーツの甘みがローズヒップの酸味を和らげていて、
優しい味に仕上がっていました。美肌効果もあるそうです。

【感想】
 渡邉シェフの料理は、盛り付けにも工夫がなされていて、味だけでなく目でも楽しめるものでした。
そして、予定に無かった食前酒を特別にメニューに追加してくださった上に、家庭で楽しめるレシピのお話までしていただきました。店内の桜のディスプレイや、テーブルに置いてあった桜の香りのする塩に、渡邉シェフのさりげなく春を感じさせる演出を感じました。
 TV・イベントなどで活躍されているKAORUさんのお話は、野菜・果物に対する愛情が溢れていて、京野菜だけでなく野菜・果物全般の魅力を実感させてくださいました。
 そして、今回使われた筍の一部は、JA全農京都よりご提供いただきました。
私たちが楽しい時間を過ごせたのは、皆様のおかげです。ありがとうございました。

ベジタブル&フルーツマイスター  平田 実
子供の頃は、親を悩ます偏食っ子。
大学受験予備校時代に通った東京で、食事の不味さに衝撃を受ける。
これがきっかけで自炊をするようになり、大学生活を境に偏食がドラマティックに改善。
色々なものが食べられる喜びを知り、今では野菜ソムリエ。人生って不思議です。
http://forest6pixy.seesaa.net/

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