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アカデミックレストラン Vol .9 at リストランテ・カノビアーノ

日時2008121日(月)12001500

場所CANOVIANO

講師植竹隆政シェフ 

   小林かおるさん(ベジタブル&フルーツマイスター)

テーマ:~京野菜~ 

今回は、ガーリックを使わないなどオリジナリティ溢れるイタリアンを食べさせてくださる植竹隆政シェフに、京野菜をテーマにオナカも頭も、心も満たしていただきました。京野菜についてはベジタブル&フルーツマイスターの小林かおるさんにレクチャーいただきました。04_2

本日のメニュー            

○白子と京人参、海老芋のソテー 人参葉のサラダ添え

○聖護院大根、菊菜、水菜と牛肉のラグー スパゲッティーニ

○白身魚のポワレ、京小蕪のスープ仕立て 九条ネギ、壬生菜、堀川ボゴウのソテー添え

○カノビアーノの色々ドルチェ、カフェ

白いビルの階段を降りるとガラス扉があり、植竹シェフ自らがお出迎えくださいました。それだけでワクワクしてきました。厨房は白いタイルで囲まれているのですが、程よく中の様子も伺える落ち着きのある雰囲気です(写真左)。フロアには小さなコンロとフライパンが用意されていて、こちらでデモンストレーションを行ってくださいました。すぐそこで繰り広げられるお仕事ぶりにただ見入るばかりでした(写真右)。

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植竹シェフの野菜のソテーには、植竹式と呼ばれるほどの特徴があります。まずは素焼にして水分を飛ばし、その後にフライパンの鍋肌から油を差し表面を焼き固めます。油を直接素材にかけることはしません。このようにすると、野菜のもつ旨みがギュッと凝縮され、周りはカリッと中はフワッとするのです。ちなみに作業後のフライパンには油が残っていませんでした。とてもシンプルな工程ですが、この方法で仕上げたお野菜は特別なお味がしました。

焼き加減や、野菜以外の素材についてもよいものの見極め方など、3つのテーブル全てを何度も回ってご説明くださいました。他にもフライパンを傾けて香りまで届けてくださるなど、一つ一つ丁寧で心のこもったレクチャーには、本当に(本当に)感動しました。 03_3 06

ご用意いただいた京野菜について、ベジタブル&フルーツマイスターの小林かおるさんよりご説明いただきました(お写真は海老芋、京人参、堀川ゴボウ、九条ネギ、壬生菜、水菜、京小蕪、聖護院大根、人参の葉です)。画面中央の横長の太いものが堀川ゴボウです。堀川ゴボウは滝野川系を数年かけてこれだけ太くしたもので、中には空洞ができています。京人参は京都のブランド野菜であり伝統野菜ではありません(伝統野菜の定義に当てはまるほどの古い記録がないのです)とのご説明に、皆さん耳を傾けていらっしゃいました。

ここからは一品ずつの解説と感想です。

○白子と京人参、海老芋のソテー 人参葉のサラダ添え10_2

京人参と花菜と下茹でした海老芋のソテーと、粉をはたき塩・白コショウを振った白子をソテーしたものを、レモン果汁とEv.オリーブオイルだけで作ったレモンドレッシングでいただきました。本日登場した調味料は塩と白コショウのみでしたが、塩は(どの塩を使うかよりも)タイミングが一番大切、「素材と対話して」とのこと。例えば、火を入れる前の人参は表面が乾いているので塩を弾いてしまいますが、少し焼いて水分が出てきた頃に振ると馴染むのだそうです。また、何でも塩&コショウを振ってしまいがちですが、コショウは本当に必要があるのか?(油や臭みの強い素材なのか等)よく考えて余計なものは省くことで、素材本来の持ち味が活かされるとのことでした。植竹式でソテーされた京人参などのお野菜は、やはりカリッとした食感の後にふっくらジワッと香りと旨みが広がり、表現し難い感動がありました。あまり得意でなかったはずの白子も焼き加減など絶妙で、ペロリといただいてしまったほどに絶品でした。

○聖護院大根、菊菜、水菜と牛肉のラグー スパゲッティーニ05_2

タマネギとトマトだけで作った牛肉のラグーに聖護院大根でとったお出汁を含ませて、菊菜と水菜と仕上げた一皿です。昆布だしなどはなくても美味しいお出汁がとれるとは!!以前にも食べたことがあったメニューでしたが、お話を伺った後にはより深く味わうことができました。

○白身魚のポワレ、京小蕪のスープ仕立て 九条ネギ、壬生菜、堀川ボゴウのソテー添え08_2

九条ネギと壬生菜を下茹でした堀川ゴボウとソテーします。九条ネギの場合ももちろん植竹式でソテーします(先に油を加えると油煮になってしまいます)。堀川ゴボウのみ少ししっかり目に(両面)塩を振っていました。一般的なゴボウで代用する際には、ささがきしてアクをしっかり抜きます。お魚は金目鯛で、スープは京小蕪とアサリだけで作られたものです。とろみがあって、品よく優しいお味でした。堀川ゴボウは軟らかく繊細な香りがしました。

○カノビアーノの色々ドルチェ、カフェより07_2

~ほろ苦いキャラメルジェラートにバナナとブリュレしたザヴァイオーネソース~

 スプーンで上から下までしっかり一口分すくうことで(全てを一度に味わうことで)物語が成り立つ一皿とのこと。

○カノビアーノの色々ドルチェ、カフェより13_2

 ~カスタードプリンとコーヒーゼリーのロワイヤル~

 パッと見るとコーヒーゼリーですが、下半分はプリンなのです。

○カノビアーノの色々ドルチェ、カフェより09_2

~はちみつのクレマコッタ 香ばしいオレンジのソースとレモンのジェラート~

○カノビアーノの色々ドルチェ、カフェより

 ~白ワインのジュレと季節のフルーツのマチェドニア 大納言のジェラート~12_6

○カノビアーノの色々ドルチェ、カフェより

 ~栗のカフェラテ~

 スープ仕立てのドルチェです。中にはトロッとした食感のものが隠れていて、不思議な美味しさ♪3つ飾ってあるのは薄い焼き菓子です。私はこちらをいただきました。11_4

カノビアーノのドルチェには特徴があり、スタッフの方が選んでくださいます。何を基準に選んでくださるのか、前から気になっていたので質問させていただきましたら、「雰囲気でその人の好みは分かるものなのだよね」、と植竹シェフ。今日私がいただいた栗のカフェラテはお気に入りのドルチェで、少し前に伺った際にもお出しいただいていたので、ビックリしました。こんな他では見られない演出も素敵だなと思いました。

食後の紅茶も、水色が美しく香りの強すぎないアールグレイをいただき、細部までのこだわりを感じました。食器の合わせや盛り付けなども勉強になりました。

植竹シェフの動きはソフトで洗練されているのですが、それと同時に親しみやすさも感じられ、その様子はお料理にそのまま反映されていました。スタッフの方々も感じも手際もよく、シェフはもちろんお店全体にホスピタリティが感じられたことで、オナカも頭も心も満ち足りた素敵な時間を過ごせたように思います。あっという間の3時間でした。

植竹シェフ、カノビアーノの皆様、小林かおる様、この度はどうも有難うございました。

ベジタブル&フルーツマイスター

武田由季

ベジフルビューティーセルフアドバイザー、スパイスコーディネーター協会認定スパイスコーディネーター。カラダと心に優しい幸せな食生活を提案したいと思い、各種講師やレシピ開発などで活動中。近日、オトナに向けた食育活動「働くオトナ元気計画」始動予定。

: http://ameblo.jp/yukiyuku/

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